可能性

5つの願い

この実話を読んで、可能性について、視野を広げてもらえました。
このようなすごいことを成し遂げたいという願望は私にはない気がしますが、なんというか、結構小さなことでも、新しい可能性はもっともっとあるんだな、と視界が明るくなった感じです(^^)

P172
 ジェリーは四十代半ばで、人生の危機に見舞われました。弁護士という自分の仕事を嫌っていることに気がついたのです。そして、ずっと医者になりたかったのに、家族からのプレッシャーと、自分は医科大学に行けるほど頭がよくないと思っていたために、法律を学んだということに気がつきました。
 中年になった彼を受け入れてくれる医科大学を、アメリカで見つけることはできませんでした。彼は、残りの人生を満たされない夢と共に過ごさなければならないという絶望感に直面しました。しかしさいわいなことに、彼は自分に問いかけました。「もし、達成するのが難しくないとしたら、私はまだそれをしたいのだろうか?」彼は心の底から「イエス」という答えを得ました。
 そして医科大学に行くという望みを、人生のいちばんの目標にし続けました。突然、新しい可能性が開けました。彼を受け入れてくれるオランダの大学が見つかったのです。
 実は、その大学は六週間後に始まることになっていましたが、一つ、ちょっとした問題がありました。講義はどれもみな、オランダ語でおこなわれるのです。六週間で医学に関する講義を理解できるだけのオランダ語をマスターするのは、ほとんど不可能に思えました。でも、再び彼は自分に問いかけました。「もし、それを達成するのが難しくないならば、私はまだそれをおこないたいだろうか?もちろん!」
 それから六週間、彼は一日に十八時間、オランダ語を勉強し、練習しました。そして、最初の授業に出席したときには、オランダ語でノートまで取ったのです。何年も学校で学び、インターンをし、研修医を経験したあと、彼は五十代で医者となりました。最後に私が彼に会ったとき、八十歳に近かった彼は、医師としてまだ活発に活動していました。

P175
 あなたの死の床から見たときに大切なことは、最後の一息を人生を全うしたという安らかな満足感と共に吸いこみ、人生の完成を祝福して吐き出すことです。
・・・
・・・あなたの最後の呼吸まで、末永くその一つ一つを喜びと共に祝い、楽しんでください。