運がいい人の共通点

神コーチング 人が育つ言葉

 前に大谷翔平さんの本で読んだことのあるエピソード、改めて大事だなと思いました。

 

神 運がいい人には、何か共通点があるような気がしませんか。

 

鬼 自分の行動次第で運をつかめるようになるというのか?

 

神 そうなんです。運がいい人の言動をよく観察してみると分かります。ちなみに、ファイターズにもいました。誰だと思いますか。

 

鬼 誰だろうな……ファイターズの成功者といえば……あっ、もしかして、大谷選手か?

 

神 その通り。実は、高校時代から彼は「世界一の選手になるには運が必要だ」と言っています。プロに入ってからの彼を観察していると、彼は道端だろうが、グラウンドだろうが、ベンチだろうが、ゴミがあると必ず拾います。誰が捨てたゴミでも関係ありません。これは、なかなかできることではありませんよね。

 

鬼 すごいな。

 

神 それで、私言ったんです。「君は素晴らしいな。なんでそんなにゴミを拾えるんだ」と。すると、彼は「白井さん、これゴミを拾っているんじゃないんです。私、運を拾っているんです。だから、楽しくて仕方ないんです」と言ったんです。

 

鬼 わぁ、鳥肌が立つような話だな。

 

神 高校を卒業したばかりの、まだ19歳の少年が、ですよ。彼はその後メジャーリーグで新人王になりました。もちろん、彼には実力がありました。でも、運もあったと思います。さらに、大谷を支えた栗山英樹監督の運もあったと私は思っています。

 

鬼 日本一に導いた監督だな。

 

神 大谷が二刀流でメジャーに行くと宣言したとき、ほとんどの人が反対しました。・・・

 その中で、栗山監督だけが彼の二刀流を後押ししました。

 そんな栗山監督は、なぜ運がいいのか。監督は勝とうが負けようが、必ず試合後にコメントを求められます。栗山監督は、たとえ選手がミスをして負けたとしても、「選手たちは勝つために全力を尽くしてくれました。今日は勝てなかったけれど、明日は勝てると信じています」と言うんです。

 

鬼 さっき話に出てきた、ポジティブな言葉の力か。

 

神 そうです。負けても決して責任を選手に押しつけたりしない。信じて任せて感謝する。このスタンスを徹底しているんです。2016年に日本一になったとき、栗山監督はコーチ室に来て、「コーチの皆さんのおかげです」と深々と頭を下げて感謝の言葉を伝えてくれました。

 こんな監督のチームでプレーができる選手は幸せだろうなと思います。私ももしプレーヤーに戻れるなら、栗山監督のもとでプレーがしたいですね。大谷選手や栗山監督のような人は、自分の言動で運を引き寄せているんです。