この部分の説明、とてもしっくりきました。
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瞑想とは、条件付けされていない意識の次元を探求することです。
瞑想すると、不安定で混乱した心を、クリアで安定したより高次の状態へと導いてくれます。
このプロセスは、「超越すること」として知られています。瞑想には数え切れないほどの種類があり、そのルーツの多くはインドと中国に端を発し、東洋中に広まりました。
インドから始まったものも中国から始まったものも、いかにして現実が作用しているのか、その仕組みに関しては同じ概念を共有しています。
現実は、微細な次元からより大きな次元へと流れます。
まず静寂と平静があり、そして心の中の微細な対象(思考、感情、感覚)があり、最後には個体としての物質、そして物質世界そのものがあります。
瞑想では、この流れを遡っていきます。
つまり、物質世界を超越し、思考、感情、感覚で充満している心を超えて、静寂と平静に到達するのです。
しかしながら、この旅には主観的な経験以上の意味があります。
静寂の中で座るのも、目まぐるしい思考をしつつ座るのも、もし両者が単なる主観的な経験であるならば、さほど変わりはありません。
実際には、あなたは現実のひとつの次元から別の次元へと超越しているのです。
それぞれの次元は異なる種類のエネルギーを有していて、より高次のエネルギーを取り込むにつれ、あなたの体はそれに適応していきます。
長期にわたって瞑想を行う人々を調査したところ、血圧やストレスホルモンの値が下がるといった、健康を示す指標が改善されることがわかりました。
しかし、体はさらにもっと深遠な方法で適応することができるのです。
もしあなたが心の中の正しいツボに触れれば、長期にわたって見られたエネルギーの歪みを即座に消すことができます。
内省や熟考とは違い、瞑想の目的はあなたの古い条件付けによって作られた無意識下での行動を止めるスイッチを見つけることなのです。
突然の落雷のように劇的な変化が起きるといっているわけではありません。
瞑想はあくまでもプロセスで、時間がかかります。
しかしそのプロセスは突然の変化を引き起こしうるのです。
それはまるで、深く深く井戸を掘っていき、何層もの泥を掘り出していっているうちに、ある日突然きれいな流水に突き当たるといったようなものです。
私はこのようなことを経験した大勢の人たちに会いました。