生まれ変わった感覚

純情ヨーロッパ 呑んで、祈って、脱いでみて 西欧&北欧編

自分を縛ってたことに気づいたら、生まれ変わった感がすごいというお話、共感しました。

P270
 来てみたらこんなにたやすいことだったのに、どうして私は、今までここに来ることができなかったんだろう。友の住む国を気軽に訪れることができないほど、いつでも時間に追われ、心にゆとりがなかった会社員時代を思う。
 あぁでも、私はこんなふうに、いつでもどこにでも行けるんだ!ようやく、やっとのことで、なりたかった自分になれたんだ。考えてみれば、刑務所で拘束されていたワケでもないのに、行きたいところがあっても行けなかったなんておかしな話だ。自分を縛っているのは自分自身だったんだなぁとつくづく思う。

P297
「私な、偶然、街で会社の人とか、会社時代、仕事したことある人に会ったりすると、なんというか、前世感がハンパないんよ。会社を辞めて以来、生まれ変わった感じがしてるから、前世でお世話になってた人に会ったような、なんとも不思議な気持ちになるんよな」
「へぇ〜、そうなんや〜」
「でな、あんたは、あんた自体も生まれ変わった感がハンパないから、こうやって一緒におると、前世で仲良くしてた友だちと今世で再会できたような不思議な気持ちになるんよな〜」
「でも確かに、私も昔の自分とはまるっきり違うから、生まれ変わった感じ、するなぁ」
「そうやで。私ら今世に生きながらにして、脱皮して、生まれ変わってんで」
 フィレンツェで再開して以来、ターデーも私も、モンモンとしていた頃が信じられないぐらい、本当に変わったんだなぁと何度思ったことだろう。ターデーは恋い焦がれていたイタリアに住むという夢を叶え、私は憧れてやまなかった"地球の広報"をライフワークにできているのだ。
「考えてみたら、フツーは死なな生まれ変われへんのに、自分のまま生まれ変わって、違う人生を生きれてるなんて、オトクやな〜」
「な!でも、人間ってほんまは、細胞レベルでも、毎日生まれ変わってるんやってよ」
 人間の体は37兆個という膨大な数の細胞でできていて、毎日何千億という細胞が生まれ変わっているので、細胞は1ヵ月でほぼ総替えされるのだという。自分が「変わりたい!」と思って行動すれば、日々生まれ変わっている細胞は"新しい自分"についてきてくれるのだ。