幸せについて

「ほら、あれだよ、あれ」がなくなる本: 物忘れしない脳の作り方

こういう内容を、これまで何度も本で読んだように思いますが、それが難しいのよ…という人が多いのは、脳って同じ状態が続くと慣れてしまうからでしょうか?
今を新鮮に生きるためにも、気づきが大切なんだなと思います。

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 人間が生きることの条件を考える時、「幸せ」とは、なんだと思いますか。
 人間のいちばんの目的は、幸福になることだと思います。
 幸せについて、実はものすごく多くの科学者が、真剣に研究していることをご存知ですか?ノーベル賞科学者の方も研究しています。
 2002年にダニエル・カーネマンというプリンストン大学の教授がノーベル経済学賞を獲りました。これは行動経済学といって、人間の行動をどう経済に結びつけるかという研究です。
 カーネマンという人は、ここ10年くらい、幸せはどういう時に成り立つかという研究をしています。
 実は、幸せの条件というのは、今までお伝えしてきたことと、非常に関係しているのです。
 たとえば女性が40歳になった時、結婚して子どもがいるのと、独身でいるのはどちらが幸せだと思いますか?
 世間の考え方としては、40歳になって結婚して子どもがいるほうが幸せだと思うでしょう。科学者たちはこういうことを徹底的にデータを集めて調べています。
 結論。なにも変わりません。
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 満足度は、変わりません。
 たとえば今、お金が今の100倍あったら幸せだと思いますか?これについても膨大なデータがあります。
 アメリカを中心に宝くじに当たった人が、当たる前と当たった後で、何か幸せに変化があるかを研究したところ、結論としてなにも変わりませんでした。
 つまり、人々は結婚だとか、子どもだとか、お金だとか、なにか幸せの条件があるかと思ってしまいがちです。ところが調べてみると、そんなものはないのだということがわかります。みんなが今のありのままで幸せなのです。
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 人それぞれの幸福があるのです。もっと言えば、皆さんは今のままで完全に幸福なのです。それに気づくかどうかが大事なのです。