自信なんて持たなくていい

ツキの正体―運を引き寄せる技術 (幻冬舎新書)

「自信なんて持たなくていいのです。不安をなくすことのほうがよほど大切ですから」これ、名言だなーと思いました(^^)

P147
 私は、道場生それぞれの悪い部分、本人が気にしている部分を、必ずみんなの前で公表することにしています。何でもいいからマイナスの部分をおおっぴらにしてあげる。
 当然、公表された本人はショックを受けます。それでもかまわずに、みんなでその子の弱点を言い続ける。すると、そのうちに、本人に開き直りが出てきて、
「ハゲでもいいじゃん。ハゲ、万歳!」
「チビだけど何か?」
「貧乏だから助けてください」
 という具合に、弱点をユーモアに変えていきます。
 楽になったのです。裸になれた。その時点で、この人は、名実ともに雀鬼会の仲間として認められるというわけです。
 うじうじと気にしていたのでは、よけいにコンプレックスが強くなっていくのです。いいことは自慢するけど、都合の悪いことは隠そうとする、そういう発想では、いつまでたっても、心が強くなりません。揺れない心なんて望めない。
 悪いことほどオープンにするのです。心を開いて、裸になって、自分のダメな部分をさらけ出していく。ダメな自分を「ダメでもいいんだ」と心から認めてあげる。
 それができれば、怖いものなんてなくなります。不安がなくなっていきます。
 自信なんて持たなくていいのです。不安をなくすことのほうがよほど大切ですから。
 なぜか。自信は往々にして過信へと膨らんでいき、体勢を悪くする。自己中心になって、他人の気持ちや場の空気に鈍感になる。そして、ツキを逃します。
 不安をなくせば、心が揺れなくなり、冷静に場の流れが見えるようになります。・・・
 また、平気で弱みを見せられる人間は、周囲の関心を引き、場を明るくし、人間関係を円滑にします。