Aの世界の人たち

出逢う力

大事なことだな〜と読んだところです。

P14
 この数年、それぞれの人の住んでいる世界がはっきり分かれてきたような気がします。

A:自分がワクワクすることをして、
 起こることはすべて必然で、いつもベストなことが起きていると捉え、
 人生に幸せを感じて暮らしている人たちの世界。
Z:自分の環境や世の中に不満があり、
 起こることはすべて偶然でつながりがなく、人生は苦難の連続だと思い、
 生きることに苦しさを感じている人たちの世界。

 AとZは両極端の代表ですが、両者の見ているものは同じ「この世の出来事」とは思えないほど違っています。同じことが起こっても、Aの世界ではただの笑い話になることが、Zの世界では争いにまで発展するくらい展開も変わるのです。

P123
 アテンドしてくださった現地コーディネーターの個人的な理由で、ホテルを出るのが予定より1時間ほど遅れたことがありました。移動に時間制限があるわけではありませんが、全員が時間を合わせて集合している旅行中は、つい「イライラ!」としがちです。
 ところがAの世界の人たちは違います。1時間遅れるとわかった途端、
「ああ良かった、これでゆっくりメールチェックができる〜♪」
「ああ良かった、車に乗る前に携帯の充電をしておきたかったの」
「ああ良かった、ラウンジでコーヒーが飲みたかったの♪」
などと言いながら、すぐにホテルの中に散っていきました。
 さらに別のひとりは、ロビーのソファに座っていた現地の人と話を始め「はじめて○○語が通じた〜♪」と楽しそうなのです。
 ・・・
 一事が万事、常にこの調子……なにかが起こっても、「それじゃあ、○○できるから良かったね」という、「それのどこが問題なの?」というスタンスで捉えます。そこには「無理にそう思おう」という苦しさはなく、常日頃から全員がそう捉えている自然な感じが伝わってきます。
 その状況になった原因はすでに過去のことなのでどうでもよく、それによって与えられた新しい状況を楽しんでいるのです。
 さらにすごいことは、全員が同じようにプラスに捉えているのでパワーが強いため、次の「良いこと」も引き寄せるのです。
 たとえば、そうして待っている間に、なぜかホテル側から飲み物の差し入れが届き、メンバーのひとりが部屋に忘れていた荷物も届けられました。また、その時間内にレンタカー会社から連絡が入り、予定よりも広い車にキャンセルが出たらしく、ホテルの入り口に届けられたのです。
 すべてが絶妙に「1時間遅れてちょうど良かった〜」という結果になるのでした。