考え方色々

([う]1-1)女ですもの (ポプラ文庫)

もう10年くらい前に出た本ですが、内田春菊さんとよしもとばななさんの対談を読みました。
考え方ってほんとに色々だなと思いました。
これは入籍に関するやりとりです。

P138
よしもと いくつになっても籍は入れられるから。もし入籍したければ、お互いの親の世代が全員出払ってからでも、遅くはない。そもそも私は、結婚しようっていう考えは端から一度もなかったんです。信用してないっていうか。・・・うちの親が、とにかく、「入籍するな」って考えの親で。それはやっぱり、駆け落ちだったからじゃないでしょうか。・・・うちは、母の前のだんなさんが、なかなか籍を抜いてくれなかったんですよ。

内田 あ、そうなの、あら大変!

よしもと すっごく長い間苦しんだ夫婦だったから、入籍は軽々しくしないで、十年二十年一緒に住んで、それでもしたければしなさい、っていう考え方なんですよ。

・・・

よしもと 入籍しなきゃダメかな、それもいいかなと初めて思ったとき、親があれだけ止めなかったら、入籍してたと思いますよ。結婚に反対されたんじゃなくて、入籍に反対されたんですもん。「いいから五年でも十年でも一緒に住んでみろ」と説かれ、「でも、今入籍しないと、する気がなくなるような」って言ったら「籍を入れるっていうのは大変なことなんだぞ」と諭されて、その大変なことをこの人たちは経験したんだなって実感しましたね。親の顔を立てたけど、それが現に離婚になるのを防いだっていうか。