お金の話

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

このあたりのアイディアもいいな、と思いました。

P79
 お金はないところにはないけど、あるところにはわりと余ってるものだし、ある程度生活に余裕がある人だったら、ちょっと面白いなと思ってくれたら五百円とか千円は気軽に出してくれたりするから、そういうのを集めて生活できないかなーといつも考えている。

P83
 僕自身もお金をもらうばかりじゃなく、自分よりもお金のなさそうな人や困っている人や、こいつはヤバくて面白そうだと思った人などにはときどきお金を振り込んだり物を送ったりしている。僕も貧乏なので、五百円とか千円とかいった少額だけど。
 それはコンテンツとして僕自身が面白がるためというのもあるし、自分が率先してそういうことをすることで気軽にお金を振り込む行為が定着して欲しいっていうのもある。明日は我が身。あと、ネットでお金をもらっている僕が、もらったお金の一部をまた他のニートにあげる、というサイクルが回っていくのは面白いと思うし。
 それと、これは根拠のないオカルト的なことだけど、人にお金を気軽にあげるようにしていると、回り回って自分のところにそれ以上のものが戻ってくるような気がするというのもある。
・・・
 ただ、お金をあげたりもらったりする際に大事なのは、「あげたほうがあまり威張ったりしない」ということだ。お金をあげたからといって、相手に言うことを聞かせようとしてはいけない。お金のぶんだけ人に何かをさせようというのなら単にサービスを買っているのと同じだ。そうではなく、一旦お金をあげたら相手がそれをどう使おうが相手がどんな態度を取ろうが、対等な人間として相手を尊重しないといけない。・・・
 あともう一つ大事なのは、「もらったほうは感謝の気持ちを忘れない」ということだ。お金をもらったからといって卑屈になる必要はないけれど、「この人にお金をあげてよかった」って思ってもらえるくらいには気を遣おう。「嬉しそうにする」とか「美味しそうにごはんを食べる」とかその程度でいいと思うけど。

P86
 もっと言うと、僕は「お金がないと生きていけない」とか「お金を稼ぐには働かなければならない」という事実にまだあまり納得がいっていないというのがある。・・・それは社会では当たり前のことなのかもしれないけど、それが当たり前だって簡単に思いたくない。