つづきです

暮らしのさじ加減―ていねいでゆっくりな自分にちょうどいい生活 (講談社+α文庫)

こちらも、いいな、と思ったところです(^^)

P184
 今を最高に生きているときって、何も考えないものなのかもしれない。生きながら生を忘れる、そんな時間が、私の暮らしに果たしてあるだろうか。
 子供のように無垢にも戻れないし、仏の世界に入るわけにもいかないけれど、「今」を思い煩うことなく、毎日を生き切るためには、クタクタになるまで働いて、ぐうぐう眠ることがいちばんなのかもしれない。

P198
 今日という日は、たいてい、何でもない一日だ。
 予定も入っていない、誰とも会わない、どこへも行かない。
 昔の私は、それをつまらない、意味がないと思っていた。だから、あんなにも「普段」の無駄遣いをしていたのだろう。
 けれども、熱っぽい時代を過ぎて、落ち着いた日々を求めるようになるにつれ、「普段」がとても大切になった。
・・・
 大人になった今なら、わかる。
 何でもない日なんて、本当はないということ。