絶妙な写真と一言、笑いながら読みました。
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12月11日(金)
有名人
上の子が通っている東京駅近くの耳鼻科に、僕も通うことにした。先日、ひとり待合室で座っていると、「ナカジマトモコさま、第二診察室へ」と看護師さんが言った。「ここは東京、下手したら、ほんまにナカジマトモコが耳鼻科に来てるかもしれへん」と思った。しかし、あからさまに見るといやらしいので、ばれないように、反対方向に一度首を振ってから、その人を見てみた。もちろん、元オセロの中島知子さんでも「北の国から」の中嶋朋子さんでもなかった。僕は診察を終えて、会計を待っていた。僕のちょうど前に、坊主頭の野球少年が、お母さんと一緒に座っていた。なんでか、よく目が合う。「ユニフォームで来るぐらいやからよっぽど家近いんかな」ぼーっとそんなことを考えていた。すると、会計の人が「ホシノゲンさん、ホシノゲンさん、お会計までどうぞ」と言った。ドキッとした。「星野源は、ナカジマトモコのようなポピュラーな名前やないで。今度こそ、本当にいるんやないの?」と思った瞬間、目の前の野球少年が、スッと立って会計に行った。
P27
1月15日(金)
なまえ
下の子に、「ママって呼んでるけど、ママの本当の名前知ってるか?」と聞いたら、「奥さん」って答えた。
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3月23日(水)
覚えてる
またまた仕事に名刺を忘れていった。よく名刺を忘れるので、名刺入れを3個買って、いつも、すべてのカメラバッグに入れている。にもかかわらず忘れる。この忘れ癖は、子どもの頃から。「学校にランドセル持っていくのを忘れる」というおっちょこちょい話はよく聞く。僕も、しょっちゅう忘れていってた。一度、ランドセルは背負ってたけど、ズボンを穿き忘れて、パンツで学校に着きかけたことがあった。さすがにびっくりしたのでよく覚えてる。
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4月18日(月)
氷をください
瀬戸内海の島で定食屋さんに入って、昼ごはんを食べていた。ほどなく、男二人組が店に入ってきて、「すいません。氷を二つほどいただけませんか?」と言った。店の男の人が、何のことかわからずに言葉を失っていると、「友達が頭を打って、冷やしたいんです」と二人組の一人が言った。「あぁ」と店の人は言って手に氷を5つほど握って無造作に二人組は礼を言って出ていった。ちょっとして店の男の人が、「思い出しますね~。6年前、僕が氷をくれと言ってこの店に入ったら、ないと言われて、しょうがなくここでお茶したんですよね」「あんたがあのまま、ここに居つくとは思わなかったけど」と言って二人で笑っていた。そんなことってあるんですか?
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4月30日(土)
ケンさん
今の家に住みだして早5年。嫁さんは子どもを通してたくさん友達がいる。でも、男の僕は、なかなか嫁さんのように社交的にはいかない。そんな中でもいちばん親しくしてもらっているのが、お隣の「ケンさん」。ケンさんは、歳が60代後半だが、すらっとしていて、僕なんかより足も長く、男前でかっこいい。嫁さんが子どもを連れて実家に帰っている時、「おい、朝ごはん」といって、焼いてバターをぬったトーストを素手で持って庭に立っていた。「素手でパンを持ってくるんや」と僕はびっくりした。でもよく考えたら、ケンさんは寿司職人やから、そういうもんなんやろうと納得した。うれしかった。
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5月9日(月)
チャンバラ
子どもと家の外でチャンバラをした。上の子が「ちょっとトイレ行ってくるけど、まだやめちゃだめだよ」と言って、家に走って行った。すぐに、「パパー!たすけて!」という叫び声が聞こえてきた。かけつけてみてびっくり。玄関には、おしりを出して突っ伏した息子と、うんこがふたつ転がっていた。なんでこうなったかわからんけど、チャンバラがよっぽど楽しかったんやと思う。
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12月25日(日)
君のなわ。
クリスマスの朝。「ベイブレード」という現代版のベーゴマが、枕元の大きな靴下の中に入っていたと子どもたちは大喜び。「パパ、昨日の夜にサンタさんが来たの気がついた?」と聞いてきた。「気つけへんかったわ」ととぼけておく。子どもって、かわいいもんやなと思う。ちょっとすると、下の子が柱に縄跳びの縄をくくりつけて、引っ張って放すと縄跳びが反対側に飛ぶような仕掛けを作っていた。なにしてんのか聞くと、「これでサンタさん捕まえて、プレゼントを毎日もらうんだ」と張り切って練習を重ねていた。えらいこと考えよる子やな。「サンタさん捕まえるから今日はソファーで寝る」と言い張るので、「サンタさん、来年までけーへんのとちゃうか」と言っておいた。
