かわいい猫の写真満載の本でした♪
イスタンブールがそんな街だったとは、初めて知りました。
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ある夏の日―その日も僕はいつものように、日陰のベンチに座って空を見上げていました。イスタンブールの夏は、日差しがギラギラと照りつけて、とても暑いんです……。でも日本の夏と違うのは、空気がカラッと乾いていること。吹きつける風はさわやかで心地良くて、空は抜けるように広く青く、キラキラしていてまるで海のよう。ベンチで少し休憩してから、僕は公園に向かうことにしました。
この日やってきたのは、海辺に位置するフェネルバフチェという公園。地域猫がたくさん住む、イスタンブールでも最大規模の公園です。猫たちはもちろん、近隣に住む人たちの憩いの場にもなっていて、散歩やサイクリング、ピクニックなどをして、みんな思い思いに過ごしています。
公園に到着すると、お腹を空かせた猫たちが「ニャー」とうれしそうに鳴きながら近寄ってきました。そう、こんなふうにごはんをあげに来るのが僕の日課。〝カリカリ〟という軽やかな音が、あたりに響きます。猫たちのまわりには、地元の人たちが作ってあげた「猫のおうち」がちらほら―その光景に、つい顔がほころびます。
〝猫の都〟と呼ばれるイスタンブールに来て、早3年。今ではおなじみのこんな光景も、移住した当初は驚きと感動の連続でした。街ぐるみで猫とともに暮らしているこの街に居を移してから3年のあいだに、本当にいろんなことを経験しました。そして、いつもそこにはイスタンブールの人たちの温かい優しさがありました。
日本では「イスタンブールってどんな街?」「猫の都ってどういうこと?」と、まだまだなじみのない方がほとんどだと思います。そこでこの本に、僕がイスタンブールの移住生活で発見したことや感じたことを、つづっていきたいと思います。
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<この場所で動物の餌やり禁止>という看板は日本ではおなじみですよね。でも、なんとそういった看板をかかげることがトルコでは逆に違法なんです。これにはちょっと驚きました。この法律のおかげもあるのか、基本的にイスタンブールではごはんをいつあげても、どこであげても大丈夫。たとえば民家の前でも、飲食店の前でも、どこでごはんをあげても怒られたことはありません。
また2021年にはペットショップでの生体販売が禁止され、商品として販売される猫が街から姿を消しました。必然的に猫を家に迎えたい人は公園から引き取るようになり、実際、公園で生まれたかわいい子猫はすぐにおうちが決まってしまうんです。寂しいですが、猫にとっては幸せなことですよね。
それからもうひとつ、イスタンブールの猫事情を知っていくなかで僕が驚いたことが―それは自治体の予算のなかに、犬猫保護の活動費がかなり大きな金額で組まれていること。改正された動物愛護法のなかで、自治体は予算の1%を保護費にあてることが求められていて、日本では考えられない規模で保護活動が行われているんです。たとえば自治体のコールセンターに電話すれば、治療が必要な犬猫のもとには、獣医さんが乗った救急車が来てくれるほど。
また、公立の動物病院では野良の犬や猫、鳥の診察代や入院費用まで無料だったりと、動物にとってうれしいことばかり。私立の動物病院でも、飼い猫価格と野良猫価格に分かれていて、野良猫は約半額で診てもらえるんです。コンビニくらいの大きさの病院がたくさんあって、なかには24時間診療している病院も!だから街の人たちも調子の悪い猫がいれば躊躇なく病院に連れていってくれるので、急に姿を消して「あの子最近見ないな……」と心配していた子が、元気になって帰ってくることもしばしば。僕もケガをしていた猫を私立病院へ連れていったことがありますが、とても良心的な価格で診察してもらえました。
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