吉本ばななさんと大野百合子さんの対談本、興味深く読みました。
印象に残ったところを書きとめておきます。
P33
大野 今、私たちは地球の人類の歴史の中で、とてつもなく重要なポイントにさしかかっています。人間の集合意識が再び一元の時代に移ろうとしている時なのです。
昼と夜、男と女、善悪や正邪に分かれているのが二元の世界。それが一つになって対局を超える状態が一元の世界です。わかりやすく言うなら、先ほど言った、私たちの魂と肉体の意識が一つになっていくのが一元。
本音と建前、顕在意識と潜在意識、頭と体が一つに一致している状態です。
考えてみたらすごく楽ですよね。思っていることと感じていることが一緒なのですから、心は安らかです。
生き残るために安全を確保しようとしてきた肉体側の意識が、魂側の意識とちゃんと交流し始めると、時間と空間のない世界を生きている「魂の視点」も、なんとなくですが、体感できるようになってきます。・・・
そうなると、自分以外の人々や、神羅万象の意識がつながりあっている情報ネットワークに完全に接続できるので、自分も相手も大きな一つの存在のそれぞれ独立した側面であることがわかってきているのが「今」なんです。
別の言い方をすれば、過去と未来を隔てている境界線や、見える世界と見えない世界を隔てている境界線がゆるく、溶け始めていると言ってもいいかしら。
最近、なんとなく不思議な感覚になることはありませんか?違う瞬間同士が重なっている感じとか、自分の手を「これはほんとに私の手なの?」という感じとか……。
私は、どこか訪れると、時間と空間が交差するような感じがすることがあるんです。
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例えば、世界遺産に登録された福岡県宗像大社の奥の院に行った時など、大昔にそこで儀式が行われていた映像がなんとなく重なりあうような不思議な感じがしました。
以前、一緒にイギリスに行った時、ばななちゃんは明らかに現在ではない別の時間と空間につながっているように見えましたけど。
吉本 すごくたくさん幽霊を見ましたね。「嫌だな」と思いましたが、楽に昔を感じられました。
大野 ・・・
グラストンベリーはアーサー王とその妃が眠っていると言われている地です。その旅では精霊や妖精などの、目には見えないものたちが見えたり、いろいろ面白い発見がありましたね。・・・あるストーンサークルに入っていく時、ばななちゃんは「SUUMO(スーモ)みたいなのがいっぱいいる!」っておっしゃって。
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P96
大野 「その人の中にないものは表れない」というのが私の持論です。私は過去世退行のセラピーをやっていて、クライアントさんに過去世に入ってもらうと、「これは私の想像ですよね?」とおっしゃる方がいます。
吉本 わかります、そう言いたくなる気持ち。私も過去世退行を経験した時にそう思いました。
大野 でも、意識の中にないものは、たとえイマジネーションでも出てきません。そういう方に私はよく「あなたが過去世を作っちゃったっていいんです」と言っています。
その人の意識の中にないものは出てきませんから。
第1章でも言いましたが、神秘学では、現在・過去・未来というのは、マクロの視点において同時に存在しています。・・・
P147
大野 神様も私たちを絶対に「助けたい」と思っているはずです。だけど、私たちの願いや望みが「真心から」か「そうではない」かという点で左右されます。
結局は魂と肉体が一つにダンスをすれば何でも叶うのですが。
願いや豊かさを現実化するステップがあります。まずは「浄化」です。それは、外側の浄化と内側の浄化で、外側の浄化とは、環境を整える。断捨離やお掃除ですね。もちろん、身体そのものをきれいにすることはこちらに入ります。
内側の浄化は、感情や考え方を浄化する。・・・
2番目は「何が欲しいか」を明確にする。欲しいものがわからなかったら、現実化もできません。エネルギーの流れ先、ビジョンを明確にすることです。私たちは、いらないものはけっこうはっきりしていても、欲しいものはあいまいなことがよくあります。
3番目は、いい加減なヘラヘラした状態ではいけないので「真摯さ、誠実さ」を持つ。真剣に現実化したいと意図すること。
4番目は「信頼して、それに対して疑わないこと」。宇宙に指令を出したんだったら、必ず投げたボールは戻ってくる。そう信頼することです。
最後は、一番難しいと言われている「受け取ること」です。
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この四つがクリアになれば、豊かさは自然にやってきます。
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大切なのは、真の豊かさは「自分にとって何か」です。