佐藤雅彦さんの「新しい分かり方」を読みました。
読んだというか、見たというか?絵や写真、文字、紙の上でこんなにいろんなことができるんだ、こんな見方もあるんだと、面白かったです。
文字だけの表現ではないので、ご紹介が難いのですが、最初にはこんな言葉がありました。
分からないけれど
なぜか興味を惹かれるもの。
人はそんなものに出会うと
それを解釈しようと
自分の中に新しい体系を作り始める。
あとがきの中にはこんな風に書いてありました。
P262
この書籍には、「こんなことが自分に分かるんだ」とか「人間はこんな分かり方をしてしまうのか」というようなことを分かるための機会をたくさん入れようと構想しました。そういう意味で、本のタイトルを『新しい分かり方』としました。順番としては、一見、ばらばらの内容がランダムに並んでいるように見えるかもしれませんが、いろんな側面で次から次へと「新しい分かり方」を誘因する表現を並べた結果なのです。ご自分の中で起こる希有な表象やまったく新しい表象を確認してみてください。
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さらに正直な事を言うと、この書籍に収められた表現のなかには、分かること自体が難解なものも、いくつかあります。しかし、それらも、その「分からなさ」をご自分で反芻すると、いままで知っている「分からなさ」とは一線を画すものだということを感じられるのではないでしょうか。私は、「新しい分からない方」と呼んでいます。うーん、よく分からないけど、この分からなさは初めてだなあと感じていただければ、してやったり、幸いであります。