こちらの本に戻りまして。
デザイナーの佐藤ナオキさん、他の番組でも見て、ユニークな方だな~と興味津々でしたが、頭をリセットし続けるってすごいです。
P183
・・・世界的デザイン誌が選ぶ最優秀デザイナーに、史上最年少で選ばれた俊英だ。
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ただし、〝ちょっとだけ〝変わっている。
通勤は、いつも愛犬(キナコ・メス五歳)と一緒。デザイナーとしての理想像は、ドラえもん。「あったらいいな」を叶える存在だから。リトアニア、ブルガリア、チェコなど、言葉がわからない世界各国の雑誌を定期購読している。毎日、養命酒と青汁を欠かさず飲んでいる。友達は、二人しかいない。携帯電話のメモリー数は三六(家族・会社のスタッフ・歯医者・美容院含む)。
佐藤さんは自らを、三六五日朝から晩までデザインのことばかり考えている〝デザインオタク〝と言う。二五〇もの案件を同時に抱え、目が回るような日常でも、それをどこかで楽しんでいる節がある。
「あんまりいつ考えているとか、気にしたことはないですね。たとえば、バッグってなんで取っ手がいつも〝二つ〝なんだろうと。何で〝三つ〝じゃ駄目なのかと思ってみたり。自分にとっては休みがないということよりも、デザインができなくなるほうがつらい」
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では、いったいどのようにして、そのデザインのアイデアは生み出されるのか。
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「ほんとうに素人というか、子どものようなまなざしで物事を見て、物事を捉える。そのためにやっぱり常に頭をリセットしているというか、何回も高速でリセットしている感じかもしれないです。何分かおきにゼロにする。物事を忘れるじゃないですけど、既成概念ってものを、常に取り除き続けてる感覚というか」