金銭感覚

しあわせのねだん (新潮文庫)

 下書きしたままになっていたもの、他にもありました(^_^;)
 だいぶ前に読んだ角田光代さんのエッセイ。金銭感覚について、うまいこと書かれていて、思わず書き留めました。

P179
 お金がない、と言われない子どもは、お金というのは絶対にあるものだと思って成長する。お金とは水道の蛇口みたいなものだと理解するのだ。断水になったり出が悪くなったりすることはあるが、私には理解を超えた地下水脈と蛇口はつながっていて、いついかなるときも水は出続ける。
 二十歳を過ぎたとき、私ははじめて母の口からお金がないと聞いた。私の父親は私が高校生のときに亡くなっており、二十歳のそのとき、母までも入院することになった。それでいろんな準備をしている最中、入院って本当にお金がかかる、お金なんかないのにねえ、と母はぼやいたのである。そのとき、私は「じゃあ銀行に行ってくればいいじゃない」と言ったそうである。そうである、というのは、私自身はそんなことすっかり忘れているのだ。
 お金がないなら銀行に行けば?これぞ地下水脈発言だ。私んちにはお金がなくとも銀行にはいっぱいあるじゃない、銀行のお金はうちのお金でもあるじゃない、というこの阿呆全開の発言を、二十歳過ぎの成人女性がしているのだからおそろしい。
 ・・・
 ・・・しかし未だに、「お金というのは決してなくならない」と心のどこかで信じている。銀行残高が1000円未満になっても。数週間先まで振込予定がないときでも。私は確実にお金に対して何かを学び損ね、勘違いしたまま生きている。


 22歳で初めて一人暮らしして、クレジットの家族カードを渡された時は、困ったら使えと言われていたにも関わらず、一ヵ月に四十万円以上、服やアクセサリーや家具やCDや本を買って、すぐカードを取り上げられたそうですが(苦笑)
 お金に対する信念って、育った環境によって色々偏ってると思うので、それをクリアにするだけでだいぶ生きやすいかもですね。
 幸さん開発の大人気のセミナー「宇宙からお金の恵みを受け取るコース」https://www.aqu-aca.com/seminar/benefitsfromuniverse/は、この「お金とはこういうものだ」という信念を初期化して、豊かさへの通路を開くような内容です。
 2019年は、2月9日に開催されます(^^)