苦手だと思ってたことができたときって、たしかに、手ごたえがすごいですよね(^^)
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僕は、うまくいかないことや苦手なことがあると、逆に燃えてしまうところがある。最初から上手にできることをやっても、ちっとも楽しいと思えない。これは昔からそうだった。
うまくいかないことや苦手なことがうまくいったときの快感がものすごくて、いつもその快感を追い求めながら生きているみたいな感じ。本当のことを言うと、野球を始めたのも「一番苦手なスポーツだった」というのが理由だ。
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僕の小学校、中学校時代をよく知る同級生からは、今でもよくこう言われる。
「なんでお前がプロ野球選手になれたっちゃろうね?」
「なんで、そんなスターになれた?」
たしかに肩は強かったし、足も速かった。
けど、バッティングなんか超ダメダメだった。陸上とかやったほうが絶対に成功すると、みんな思っていた。
でも、僕はなぜか野球で成功すると信じていた。
僕はうまくいかないことや苦手なことがあると、逆に燃えてしまうタイプだから。
できない自分が許せない。
自分よりもうまい人と同じレベルになりたい、抜きたい。
その気持ちをパワーに変えられるから、がんばれる。
逆に、最初からうまくいくと飽きてしまう。「もっと面白いことないの?」と思ってしまう。・・・
・・・
ある球団からは「3位までに指名する予定です」と聞かされていた。僕は期待しながらドラフトの日を待った。
ところが、どうだろう。
フタを開けてみたら、実際には5位指名。・・・
・・・
今にして思えば、5位指名で良かったと思う。
5位指名は、僕にとって屈辱だった。めちゃくちゃ悔しかったので、プロに入ったらみんなを見返してやろうと思った。
僕は逆境になればなるほど力を出せるタイプ。1位指名だったら、逆にがんばれなかったんじゃないか。