田口壮さんの本を読みました。
選手への心配り、コーチなど含め球団全体の動きを捉える考え方など、何事にも応用できそうな、すばらしいなと思うことが色々書いてありました。
P52
・・・選手によって、人懐こく話しやすい者、積極的に話しかけてくる者、恥ずかしがってなかなか会話が続かない者など、それぞれの性格に違いがあるだけに、均等に話をするのが難しい場合もあります。特に、口数が少なく、コミュニケーションを取るのが苦手なタイプの選手に対しては、おのずと交流する機会が減ってしまいがちです。
そんな選手には、無理に話しかけに行かず、機会を待ちます。なんでもないときに、いきなり「やあ!」などと言ってニコニコしながら近づいても、話が続かないし、むしろ「な、なんやろう?」と相手を怯えさせてしまうかもしれません。それよりもその選手の動向をじっくり観察し、たとえば送球ミスなどが出たときに、「おっ、最近にしては珍しいな。どないしたんや?」と突っ込むなど、「いつも僕が見ているよ」「たとえ話していなくても気にかけているよ」ということをわかってもらえるようにしています。
相手とコミュニケーションを取るには、かわす言葉の量も大切ですが、もっと大事なのは、相手が孤独を感じないようにすること、ちゃんと見守られていると理解してもらうことです。