すべてあちらにある

天と地は相似形

 その通りだなと思います。

P39
 ワシは芸術は本来あちらの世界をこちらの世界に映すものだと思っている。芸術に限らず人間は何らかのかたちであちらの世界を養分として生きているからである。・・・
 ・・・
 この世界に必要なもの全てはすでにあちらの世界に用意されていると考えればいいと思う。だからあちらの世界に焦点を合わせて、回路を作ってやれば必要なものは何でも手に入るというわけだ。自我の範囲内でゴチャゴチャやっている間はこの宇宙のアカシック・レコードという知恵袋の存在に気づかないやろけど、自我を一旦離れればそれはダイレクトにあちらの世界がこちらに顕在化するはずだ。
 ワシが描きたいものは、すでにあちらで完成されているわけやから、こちらで何も操作する必要がないのだ。自分が描いているという観念から描かされているという感覚に立てばあちらの世界とこちらの世界が通底するだろう。