この人生という旅を終えたら、こんな風に迎えてもらえる…きっと誰もが、一番うれしい形で「おかえり」って言ってもらえるのでしょうね(^^)
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ああ、僕に聞こえるのは、僕と同じ種族の声だ。それは入り口の内から流れてくる何千もの美しい聞き慣れた声だ。僕を歌ってたたえてくれている。僕の思い込みなんかじゃない。人間としての旅を終えて戻ってきた僕を賞讃してくれているんだ。忘れていた僕と同じ魂の種族の記憶がよみがえり、中へと僕を呼んでいる。
歌に引かれるように入り口を抜けると、光に目がくらんで何も見えなくなる。僕には神秘的な合唱が聞こえるだけだ。歌っている彼らの姿は見えないけど、マーラーの第8番交響曲のような僕の仲間のうれしそうな声が、僕の帰りを歓迎するかのように聞こえるだけだ。
マーラーの第8番交響曲ですって!今度はどんなヒントをビリーはくれたの?・・・
その答えをインターネットで探しながら、私の鼓動はどんどん速くなっていきました。そして、マーラーの第8番交響曲のフィナーレ「神秘の合唱」の動画の再生ボタンをクリックしました。
・・・
・・・動画を再生したまま「神秘の合唱」の歌詞を追い始めました。
うつろうものは
なべてかりもの
ないことがここに
おこり
ふしぎがここに
なされ
くおんのおんなが
われをみちびく
こんなことがあるの!ビリーの言ったことと、まったく同じ意味の歌詞!
この曲がゲーテの戯曲『ファウスト』の中で、ファウストが天国に迎えられる場面で使われていることも知りました。・・・