死後の世界もいろいろ

アフターライフ―――亡き兄が伝えた死後世界の実在、そこで起こること

ヘミシンクで死後の世界を訪れた時に知ったことや、なんでこうなってるのかな?と不思議に思ったことなども、わかりやすく書いてあってとても興味深かったです。

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 実は世界といってもいくつもあって、死後の世界にもいろいろな形がある。自分が行く場所、自分が出会う人、そしてどこで出会うのかは、人それぞれなんだ。
 僕らの父さんが亡くなった時には、癒しの空洞を通り抜けた後、僕みたいに宇宙に浮かんだりすることはなかった。父さんは旅の途中、宇宙エレベーターといわれるところに立ち寄り、人が天国だと想像しているのにそっくりな場所に降り立ったんだ。仮にこの場所を「上の世界」と呼んでおこう。
 上の世界は、亡くなった人にはとても優しい場所で、亡くなって間もない人の魂が休めるようになっている。この世界ではまず、死の恐怖、体がなくなってしまった恐怖、罰せられるのではないかという恐怖など、いろいろな恐怖を解き放つのが目的のひとつだ。何より亡くなって間もない人は、地上で自分が愛した人との再会を心から望む。上の世界は、自分の会いたい人と会える場所なんだよ。
 父さんは、死への恐怖はなかったけど、自分より先に亡くなった両親や3人の兄弟に会うのを楽しみにしていた。父さんは亡くなる前の数か月間、ガンがどんどん広がって痛みがひどいなか、君に「自分のそばに両親がいる」と話していただろう?父さんが見た両親は、君にとっての僕と同じく、父さんにとっては現実だったんだ。
 父さんは亡くなると、思い描いていた通りに両親と兄弟との再会を果たした。人が亡くなって、大好きだったパートナーや両親、友人、ペットと再会すると、地上にいた時より愛おしく感じるものなんだ。
 僕が理想を語っていると思うかもしれないが、その場所では理想通りに事が起こる。だって、上の世界は人間の理想通りにできあがっているんだから。
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 上の世界は、愛する人たちと再会できるだけでなく、死んだらこうなるとその人が思っていた通りのことが起こる場所でもある。こうなるはずという信念は巻かれたリボンみたいなもので、リボンがほどけて、自分が信じていたことが繰り広げられていくにつれ、信念も薄れていく。まずは天使がいて、真珠でできた入口を入り、ハープの音が流れる中に……と自分で思い描いていた死後の世界が次々と繰り広げられる。そして、新しい環境に慣れてくると、やがて思い込んでいた死後の世界のイメージから解放される。
 信念って、まるでおもちゃのようなものさ。大人になると、おもちゃの魅力は薄れて、おもちゃは見捨てられてしまうものなんだ。地上では信念は重要なものだし、人は集めるように何かを信じようとするけど、信念の中には役に立つものもあれば、ただ人が決めたルールを信じ込んでいるだけという場合もある。そんな信念は、あまり意味がないんだけど。
 だから、自分が信じていることは時々立ち止まって整理し、自分にとって役に立たないものは捨てるようにするのもいい考えだ。