きのうオープンユアハートコースのことを書きましたが、アップした後見てみたらもうあと一枠しかなくて、あっという間に満席になってしまいました(^_^;)
もし記事を見て興味を持ってくださったのに、なんだもういっぱいなんだ〜…と思った方がいたら、アクアヴィジョンの事務局まで→hemi@aqu-aca.comメールくださいますか?
今まだ次の予定が決まってなくて、受けたい方が一定数いれば、年内に追加開催できると思います。どうぞよろしくおねがいします(^^)
ところでところで、さかなクンの自叙伝「さかなクンの一魚一会」を読みました。
好きなことへのまっしぐらっぷりが、眩しいほどでした。
バシャールが大切と言っている、自分らしく、素の自分でってこういうことなのだろうなと思います。
お母さんが、まったくその道をさえぎることがなかったというのも、すごいことだと驚きました。
たとえば…
P76
家庭訪問では、母は毎年、その年の担任の先生におなじことを言われていたと言います。
「本当に絵がお上手ですね。彼の描く絵はすばらしい。ただ、授業中も魚の絵を描いてばかりで、授業にまったく集中していません。もう少し、学校の勉強もきちんとやるように家庭でもご指導していただけませんか。」
すると母はいつもこう言っていたそうです。
「あの子は魚が好きで、絵を描くことが大好きなんです。だからそれでいいんです。」
「しかし、いまのままでは授業にまったくついていけていません。今後困るのはお子さんなんですよ。」
「成績が優秀な子がいればそうでない子もいて、だからいいんじゃないですか。みんながみんないっしょだったら先生、ロボットになっちゃいますよ。」
困ったのは先生のほう。まさかそんな返事が返ってくるとは思っていなかったでしょう。こんな提案もしてくれました。
「では、絵の才能を伸ばすために、絵の先生をつけて勉強をさせてあげたらいかがですか。」
「そうすると、絵の先生とおなじ絵になってしまいますでしょ。あの子には、自分の好きなように描いてもらいたいんです。今だって、誰にも習わずに自分であれだけのものを描いています。それでいいんです。」
母の態度は一貫していました。先生に語ったこの言葉どおり、「勉強をしなさい。」とか「お魚のことは、これぐらいにしときなさい。」などと言ったことは、いっさいありませんでした。そのかわり、
「お魚が大好きなんだから、好きなだけ絵を描くといいよ。」
そう言って、いつも背中を押してくれたのでした。
P113
小学校を卒業するころになると、我が家の水槽の数は大小含めて10本ほどに増え、合わせて50種くらいのお魚を飼っていました。
水槽は、それ自体が重たいうえに大量の水を入れます。だから、とてつもない重量になってしまいます。その多くの水槽を、リビングの横の畳の部屋に置いていました。そのせいか畳は沈み、水換えの際にこぼれた水の影響で、どんどん黒ずみ腐っていきました。畳が沈み腐っていくなんて、ある意味、家の緊急事態。それでも母は、
「水槽って、畳に置いちゃダメだったのね。」
と、ケロッと言うだけでした。むしろ誕生日には、さらに新しい水槽を買ってくれたほどでした。おかげで心おきなく、いつでも好きなときにお魚を観察することができたのでした。
「お魚が好きならとことんやりなさい。」
という母の姿勢は、畳が腐ろうとも、いつもどんなときでも変わりませんでした。その姿勢に、いつもいつも助けられていました。だって一度たりとも、お魚を見たい、飼いたい、描きたいといった自分の中からわき出てくる思いを、ガマンした記憶がないのですから。