第一感情を探す

マンガでよくわかる怒らない技術

怒りやイライラの背景を知ろう、これも大事なことで…

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 怒りとは、実は第二感情で、その背景には第一感情があります。
 第一感情とは、不安、ストレス、痛み、悲しみ、苦痛、寂しさ、弱さ、絶望、悲観などです。それに対して人は怒りを感じるので、原因となっている第一感情を探すことはとても大切です。
 たとえば、夜遅くなっても高校生の娘が帰ってこないので、父親は「どこへ行ってたんだ、連絡もしないで」「帰って来たら叱りつけてやろう」とイライラしています。
 でも、ここで落ち着いて、「このイライラの第一感情は何だろう」と考えてみます。
 この場合の第一感情は、「心配」です。
 かわいい娘に何かあったのではないかと心配しているのです。
 第一感情に気づくことによって、怒りの感情として表に出すのではなく、「自分の気持ちをきちんと伝えるにはどうしたらいいか」と考えます。
 そして、次のように伝えたほうがいいのではないかと考えます。
「どうした?お父さんはお前に何かあったのではないかと、すごく心配したよ。何もなくてよかった。今度遅くなるときは、メールしてくれると助かるよ」
 このように第一感情を探して、素直に伝えることは、すごく大切です。

 ここを読んで、わかりやすい例えではあるものの、こんな風に言ってみたら「ふん」と素通りされてしまった…なんておうちも結構ありそうだ…と思ったり(^_^;)。思春期のお子さんにはどのくらい通じるかわかりませんが、仕事関係でのやりとりには、とても大切なことですね。