自分自身の声をしっかり聴く、いつも自分に問いかける、その声が聴こえるコンディションでいることが大切なのだよな〜と思いつつ読んだところです。
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二〇一一年八月、左手にヒビが入るケガをしました。それは、不意の出来事。自分の不注意が原因でした。二週間後には全米オープンが始まるという矢先のことで、それだけに、ショックが大きかった。ケガはもちろん心配でしたが、私は自分の気持ちにどうしたいのかと聞いてみたのです。答えは、すぐに出ました。「試合に出たい!」。
私はケガがどうなるかというだけで、簡単に決断したりはしません。
まずは自分の意志があって、それでどうするかを決めます。ですからドクターにも、「ケガの具合はどうですか?」とは尋ねませんでした。「どうしても全米オープンに出たいんです」とはっきり意志を伝えました。それでダメだと言われたら次を当たる。
何がしたいのか、何を感じているのかをいつも自分に問いかけるようにしています。今日は何を食べたいのか、どれくらい練習できるのか。その答えは自分の中にある。心の声は、ただ黙っていて聞こえてくるものではありません。問いかけないと発言してくれません。だから、つねに自分自身に私は聞くようにしています。
必ず一人のドクターの意見では決めず、複数のアドバイスを聞くようにしています。少しでも自分の中の答に近いほうを取ります。案の定、最初のドクターは全治六週間と言ったけれど、別のドクターは、全米オープンまでに間に合わせることができると断言しました。そうなると、突き進むしかない。自分がやってしまったことは、自分の責任でなんとかする、と心に決めたのです。
そんな強い思いがあると、人間というのはすごい治癒力を発揮します。
なんと、十日後にはコートに出て、全米オープンにも予定通り出場できました。もちろん、無謀なことはしてはいけません。でも多少の無理を承知でするのは意志でしかないのです。
何がしたいのか―。本当は、それを知るだけで人は身体さえも治すことができる。何だって可能だと、私は本気で思っています。
伊達公子さんのブログも見てみました→http://lineblog.me/datekimiko/
パワーをもらえそうです(^^)