著者の姿勢

食べない、死なない、争わない (人生はすべて思いどおり??伝説の元裁判官の生きる知恵)

最後に、「おわりに」の一部を書きとめておきたいと思います。
この姿勢も、とても参考になりました。

P182
 お釈迦様は、亡くなるとき、「私のいったことにたよるな」といいました。「自分自身を法としなさい」「自分にたよりなさい」「それぞれの中に仏がある」といったのです。
「私の言葉が正しいのだから、いうとおりにしなさい」とはいわず、「私にたよらず、自分にたよれ」と。
・・・
 本書は、「食べること」「死ぬこと」「争うこと」について、「やめる」という私自身の意思を語ったものです。これまで生きてきて、気がつくと私の中に育っていた、三本柱ともいうべき感覚です。
 ちょっと考えると、三つとも、「やめることなどできない。できるわけがない」と思われそうなことばかりですが、私としては「やめる」方向に向かうことがごく自然な流れでした。
「一人ひとりが最高の神」であり、「それぞれの中に仏がある」のですから、やめない自由もやめる自由もあるわけです。本文の中でも何度か述べてきましたが、「やめること」をむやみにすすめるつもりはありません。「そういう生き方もいいな」と思う人の参考にしていただければ、と願うだけです。