自分を思いやる力

「ネガティブな感情」の魔法: 「悩み」や「不安」を希望に変える10の方法 (単行本)

きのうの記事につづいて、自分を思いやる力について書かれていたところです。

P121
 インタビューの中で、本当の自分や自分の価値を大切にして生きている人たちは、みな、共通した意見をもっていました。
 まず、彼らは自分の欠点について、穏やかに、正直に、恥ずかしさや恐れなどを感じることなく口に出し、自分自身や他人については批判したり悪口を言ったりしませんでした。「私は完璧ではないけれど、いま、自分のベストを尽くすことはできる」という信念で動いているようでした。
 ・・・数年前、心理学者であるクリスティン・ネフの「自分への思いやり」に関する研究資料を読んで、気づいたのです。
 彼らの信念は、「自分を思いやる力」に関係しているのです。
「自分を思いやる力」とは何か。そして、なぜそれがありのままの自分を、その自分の欠点を受け入れるために不可欠なのか。
・・・
 ネフによると、「自分を思いやる力」には次のような三つの要素があります。
1 自分へのやさしさがある
 悩み、失敗し、自分をちっぽけだと感じたとき、自己批判して自分を罰したり、心の痛みを無視したりせず、自分自身に対して温かく、理解を示すこと。
2 悩みは「人類共通」と知っている
 誰しも自分が無力だと感じ、悩むことがあります。ネガティブな感情は、自分だけではなく、みんなが経験することなのです。
3 注意力がある
 ネガティブな感情に対しても、バランスのとれた見方をすれば、圧倒されたり大騒ぎする必要はなくなります。
 それには、まず自分の中にある「痛み」を注意深く見つめましょう。自分の痛みを無視しながら、自分を思いやることはできません。
 同時に、注意力を磨くには、思考や感情を大げさにとらえないこと。ネガティブな感情をクヨクヨと拡大しすぎると、その感情に翻弄されてしまいます。

 この3に書かれていることは大事だなと思います。痛みを、たいしたことない、とごまかして大丈夫なふりをするのではなく、うわー今すごい傷ついた、と認めることは、私にとっては結構勇気のいることでした。でも傷をその場でちゃんと認めてみたら、なんと治りが早いことかとびっくりしました(苦笑)