5つの願い

5つの願い

この本は、著者自身の体験をもとに書かれています。
あるパーティーで「一度死にかけたことがある」というエドという人物と出会った著者は、そのエドから、死にかけたことは「人生でいちばんよいことだった」と聞きます。その体験は大事な質問をくれたから、と。
その質問とは「あなたの人生は完全に成功でしたか」というものです。
もし死の床で、そのように問われたら、どのように返しますか?と。
そのテーマを明確にしていく中で、自分が何を求めているか自覚し、今をもっと望む形にすることができます。

はじめは、そう聞かれても、まあまあいい人生だったって答えるかな?今これといって不満はないし・・・と思いつつ読んでいましたが、読み終える頃には、もっといろんな経験をしてもいいんじゃないかな?と今のスタイルを変えてみたくなりました。
この本は、今への満足と感謝を実感するためにも、あるいは不足に気づいて人生を変えるためにも、役立つのではと思います。

また何ヵ所か書きとめておきますね。

P32
(著者がエドからの質問に答える場面です)
 私の人生は完全な成功ではありませんでした。なぜならば、私は人生を急ぎすぎたからです。私は途上にある貴重な瞬間を味わうために、足を止めたことがありませんでした。

「すばらしい」とエドが言いました。「では、それをゴールに変えなさい」

 私の人生は成功でした。なぜならば、私はその途上のすべての瞬間を味わっているからです。
(このように言い方を変えることで、今からそうすると宣言します)

 なぜ旅の途中の一歩一歩、すべてを楽しみたいのか、自分ではっきりわかっていました。私は大人になるまでに、楽しい時間を持たずにいる人ばかり見てきたのです。重い足取りでひたすら働いている人、習慣的な生き方しかしていない人、黙々と絶望した人生を送っている人などばかりだったのです。・・・
・・・私はそのどれも望んではいませんでした。

この部分を読んで、ちょっとドキっとしました。
たとえば世界一周とか、そんなにすごく行きたい訳じゃないからとはいえ、もし行くんだったら老後かな?と考える自分がいたからです。
‘今’しかない、過去も未来も1つの信念なのだとしたら、老後とか言ってないで、全力で今を感じた方がおもしろいかも・・・?
そんな風に違う視点を見せてくれる本でした。